在宅医独り立ち後、はじめての仕事納めがトライアスロンみたいだった件
- 米子の在宅医療・緩和ケア よだか診療所
- 2019年12月31日
- 読了時間: 2分
更新日:3月8日
12月27日——仕事納めは予想以上の激戦だった
今年の仕事納めは、想像以上に慌ただしかった。
独立して初めて迎える12月ということもあって、あるようなないような医師のキャリアの中でも、とても記憶に残る最終日になった。
ふとした瞬間が、記憶に残る
ギリギリに仕上げてくれた行きつけの店主さんの笑顔。お歳暮で頂いた缶いっぱいのおかき餅から、一生懸命「梅ざらめ味」を探して頬張ったこと。夜、伺ったお宅で、かわいいお嬢さんとコンソメスープを味見させてもらったこと。
きっと、この日のことは一生忘れない。
朝から始まるトライアスロンの第一種目:事務作業
年末調整に税務関係の書類、訳が分からないまま処理する私。
「それ、白紙で持っておいてください。こっちは最初のページだけ処理してください。」
事務所の担当者の声が妙に明るい。これは…ランナーズハイならぬ、ランニングハイに違いない。
第二種目:駆け巡る医療者たち
「はぁい、よろしくお願いいたします!」ポンプの業者さんは、鳥取県を右に左に大移動しながら指示書を持ってきてくれた。
「来年もよろしくお願いいたします。」昼に来られる卸の方は、いつも優雅に見えるけれど、見えないところで相当な業務を抱えているのだろう。見習いたい。
第三種目:在宅医療という名の長距離走
勤務医時代には何とも思わなかった処置も、在宅では一からの準備と膨大な事務作業がついてくる。ちょっとしたことが、何だかとても大がかりに感じる。
時間が押していたのに、一生懸命丁寧に対応してくれた訪問看護師さん。急なお願いだったのに笑顔で駆けつけてくれた薬剤師さん。みなさんのおかげで、患者さんの希望を叶えることができた。
診療所では、事務員が一心に作業をしてくれていた。遅くまで残ってくれた看護師と、片付けをする。
私はというと——指示書、管理料の入力、処置の記録、出勤簿の〆で頭がいっぱいになりながら、検尿コップで蕎麦湯をすすっていた。
そして、ついにゴールへ
最終的に、家に帰ると、温かいごはんが待っていた。「あぁ、ゴールだ。」
臨床、医療事務、事業主——今日はまさにトライアスロンだったな。そんなことをぼんやり考えながら、蕎麦とおかきとコンソメスープとしゃぶしゃぶの味が、胸の中でふわふわと漂っていた。
今年もありがとうございました!
仕事納めとはいえ、年末も診療は続く。それでも、それ以外の時間はしっかり休憩していこうと思う。
来年もどうぞ、よろしくお願いいたします!
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