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在宅医療は「意思決定支援」の最前線

更新日:3月8日

「散っても降っても愉しい」を具体化する在宅医療

病院から自宅へと命をバトンタッチした瞬間から、現実的な困難が押し寄せてくる。それでも、その人らしく生きる——「散っても降っても愉しい」を実現することこそ、在宅医療の醍醐味です。

通院が難しい方にとって、体調の波は日常の一部。

・ 何の病気で、何歳で、どれくらい寝たきりなのか。

・ 栄養は足りているか。心身が清潔に保たれているか。

住み慣れた場所であっても、心配ごとは尽きません。


「治療」と「緩和」、両方の視点を持つ医療

在宅医療には、さまざまな状況の方がいます。

末期がんの方 → 病気の進行は誰にも止められない。

難病の方 → 自力で呼吸すること、口から栄養を摂ることが難しくなり、生きるために機器が必要になる。

認知症が進行した方 → 体調不良を適切に伝えられず、治療のわずらわしさを受け入れることが難しい。

このような「基盤」があるうえで発生する病的な状態に対して、どう「治療」し、どう「緩和」するのか——医師には、両方の視点が求められます。

その判断を支えるのが、看護師、薬剤師、リハビリ療法士などの多職種チーム。医療者だけではなく、ケアマネージャーやヘルパーと情報を共有し、介護の知識を学ぶことも欠かせません。


「救急車を呼ばなかったの?」 という問いに隠されたもの

「どうして救急車を呼ばなかったの?」

高齢ながらも穏やかな療養生活を送っていた方が、ある日、急変された。その選択に、周囲が疑問を抱くこともある。

「CRP4あるけど、抗生剤を使わないってどういうこと?」

施設で点滴による水分補給を拒否されたまま、尿路感染が悪化した方もいる。

でも、その方々は何を目的に、何を支えにして生きていたのか。


「数値」ではなく、「その人の人生」を診るということ

心臓を動かすことが目標ではない。

CRPを下げることが目的ではない。

大切なのは、その人が何を大事にしているのか。治療の選択によって、それを損なわないようにすることが重要です。

だからこそ、答えは一つではない。決まった正解があるわけではなく、それはあなた自身の中にある。その答えを引き出すことこそが、私たちの考える「意思決定支援」です。


「何が健康で、何があなたの日常なのか?」

✅️ 「先生、熱はあるけどね、いつものことだから。水分を摂ってカロナールでしょ。往診はいらないわ。」

「先生、顔がかゆいって。家族が今すぐ来てほしいって言ってます。」

この違いを決めるのは、医師ではなく、患者さん自身。「何が健康で、何が日常なのか?」——それは、あなたが決めること。

「先生、むくみはあるけど、今日は元気で調子がいいって言ってます。人前で酸素は吸いたくないって。」

「緩和の薬が効いているのでしょう。本人の気持ち次第で大丈夫です。」

治療の選択肢を伝えながら、決めるのは本人。その気持ちに寄り添いながら、水のように受け止めていく——それが、在宅医療の本質です。


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