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在宅医療:いつから適応になるのか




みなさんこんにちわ、米子市の在宅医療「よだか診療所」の院長、前角です。


今日は、どんな患者さんに在宅医療の適応があるのか、について考えてみたいと思います。

というのも、一人でも多くの方に自宅で「安心して過ごせる」ようになってもらうことが、私たちの願いだからです。



―【通院できている】で安心?


例えば、何か持病があって、長らく大きな病院で専門外来の先生にかかっておられる方がおられるとします。


1か月から3か月に1回などの定期通院でお薬をもらっている方は、多いですよね。

待合は込み合うし、待ち時間も長いけれども、何とか通ってます。

タクシーやバス、ご家族さんの力を借りて通われる方が多いんじゃないでしょうか。


この場合「通えてるんだから在宅医療なんて必要ない」そんな意見が多いように感じます。


では質問です。

「もしも体調に異変を感じた時、どうしますか?」



①   救急外来に連絡を取って受診の相談をする。

この場合、沢山の急患に交じって体調の悪い中何とか受診しなければなりません。時間外であれば主治医の先生に相談すらできない可能性があります。


②   救急車を呼ぶ。

そのまま入院、ということも、あるかもしれません。

「具合が悪くなったら救急車ですぐ受診 すぐ入院」というのが今までの常識でした。

このケースで私が、患者さんやご家族さんから聞く意見には、

・ちょっとの間の入院だと思っていた

・元気に退院できると思っていたのに、足腰が弱って退院できなくなってしまった

・家に変える準備を整えるのに時間がかかってしまい、結局帰れなかった

などが多くあります。



―主治医からの言葉はどうか


もし外来で「何かあったらいつでも相談してください」「体調の変化に気を付けて用心してください」「何があってもおかしくないですよ」そんな言葉をかけられたとしたら、それは先生から「悔いのないよう用心すること」「支えを準備しておくこと」へのアドバイスだと思います。

なぜなら、主治医の先生がそのようにおっしゃるのは、体の状態が不安定で変化しやすくなっており、それでも家で過ごしたいと思う時、病気による辛さを自宅で解決する方法が必要だからです。


もしあなたが外来に通えていたとしても、それが大変で、体調が悪い時自宅でどうしていいかわからない、


救急車を呼ぶことくらいしか思いつかない。


そんな風に悩んでおられるとしたら、一度、在宅医に相談されることをおすすめします。

在宅医療はお約束した日に定期的に診察することで体調の悪化をつぶさにキャッチして改善することが出来ますし、予防に努めることでなるべく元気で快適に過ごしてもらう工夫やアドバイスもいたします。


24時間365日、電話がつながるので気軽に相談してもらいながら、容態の悪い時でもまずは自宅に医師・看護師が伺い皆さんのお話を聞きながら、主治医の先生と連携して在宅で治療したり、無理のないタイミングで外来に行けるようにサポートします。

(現在では、病院とほぼ同等の治療が在宅医療でも可能です)



―面談から気軽にできます


自分は在宅医療を受けてもいいのだろうか?

当院でも患者さん本人、そのご家族、ご親戚、ご近所の方からも以下のような御相談をよくいただきます。


①    抗がん剤の治療を受けているが、体調が悪く外来に点滴に行く日が増えた。通うのが大変だし、自宅でゆっくり過ごしたいんだけどな。


②    肺炎で何度か入院したが、そのたびに弱ってしまった。次からは熱が出ても自宅でなるべく普段通り過ごしてみたいと思うのだが。


③    外来で医師に入院を勧められるようになったけど、それでも自宅で過ごしたい。



通院できていても何かあった時、自宅の支えが足りていない方は本当に多いです。



先生の説明を聞いて、有事に備えなければいけないと感じたとき、毎回の救急受診や搬送、定期的な通院による家族の負担を減らしたいとき、そう感じた時が在宅医療をはじめるベストなタイミングだと思います。


在宅医療は、病院やクリニックに行かなくても十分な医療を受けることができます。

定期的な診察や治療を受けることで、病状の管理が効果的に行われ、緊急事態を避けることも可能です。


在宅医療は、患者さんやご家族のニーズに合わせて行うため、個々の状況に最適なケアを提供することができます。そして、専門的な医療チームがサポートすることで、安心して自宅で生活することができます。


有事に備え、家族の負担を軽減し、より快適な生活を送るために、在宅医療を検討することは、重要な選択肢の一つだと考えます。







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