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新年所感 -確かさとやさしさを大切に-




昨年はあまりにも記事を書かなかったので、もはや忘れ去られてしまったであろう

この場所に、昨年の振り返りと本年の抱負について記したいと思います。

一昨年、新鮮な驚き・気づきとともに、様々な記事を書かせて頂きました。

昨年はなぜ書けなかったかというと、

「何かこれどっかで聞いたことある感」と「こんなぼやき書いたってどうしようもない感」に苛まれ、やむなく泣き寝入りしていたということです。

壁を感じるほど何かに挑戦している証拠なのではと信じ、駆け抜けました。

そして難しい経験も、私たちの血となり骨となり、

昨年は我々にとって非常に充実した1年でした。

もともとあった連携機関とのつながりはより深くなり、新しくつながりを持ったところもありました。

病院と診療所、医療と介護。

それぞれの視点が、同じ対象の全く違う切り口を見ていることを認識し、先方の状況や心情を慮り、

「いたわりあい ねぎらいあう」関係を築くことの有益さを痛感しました。


その結果として、年間約70件という、あまたの看取り経験を積むことが出来ました。


エンドステージのケアという、在宅医療の難しいクライマックスを、様々な環境におられる幾多の症例を通して、次々担わせて頂けたことが大きな経験になりました。

本当にありがとうございました。

本年はその多くの学びをしっかりと振り返り、今、そして先の未来にお会いする方たちのための経験にしていきたいと思います。

そして今までも大切にしてきましたが、「医学の正しい知識」「エビデンス」と「本人・家族の願い」を結びつなぐ橋渡し役として、もっと確かな知識や論理的思考に根差して、そして患者さんたちの声に耳を傾け、

彼らの思いに沿うために我々医療者に何ができるか、改めて発信していける存在になりたいと思っています。

昨年はおかげさまで、緩和ケア認定医の資格を取得することができました。

本年は、終末期ケア専門士を視野に研鑽を重ねていきたいと思っています。

引き続き地域で活躍されている各職種のみなさんとの論理的かつフラットなディスカッションを重視し、常に社会的・医学的弱者の立場に立たされがちな患者さんの意思を代弁するものとして、

「一人一人が納得のいく人生を歩む」ためにこれからも在宅医療を手掛けていきたいと思います。

また何か「今まであまり取りざたされてなかったけど 当たり前で大切なこと」に気づけたらここに書いていきたいと思います。

本年もよろしくお願いいたします。

    よだか診療所 前角 衣美



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