top of page


「ずっとここで暮らしたい」
そんな願いを叶えるために
この街に息づく
ほんとうの在宅医療のあり方をもとめて
「よだかは、実にみにくい鳥です。」
この一文で序す宮沢賢治の童話「よだかの星」。
現世に疲れたよだかは、独り遥か荒野を目指し星になり、命の光を燃やし続けます。
高齢社会が完成しつつある今、老いや病は本当に
身近なものになってわたくし達の暮らしの中に
浸透してきました。それらが全く不幸で、悲しく、恐ろしいだけだとしたら、
この先には何が待っているのでしょうか。
一方でわたくしは、診療のたびに燦然ときらめく命の輝きを、一人一人の患者さんの中に見つけることが幾度もありました。
みなさんが大切にしていること、ひと。心の支え。
そして診察そのものが我々にとって、
大切な交流の時間になることもあったのです。
不恰好でもいい。
笑われたり、時には知らない誰かに首をひねられてもいい。だけれども、患者さんには少しでも毎日が楽しく、辛いことが少なく、
たった一度の人生を生きるひとりひとりのため、
我々医療者に出来ることは何か―。
こんな風にわたくし達は常に高みを目指して、
この街で情熱を燃やし続けようと思います。
そんな思いからこの診療所の名は決まったのです。
bottom of page