「ずっとここで暮らしたい」
そんな願いを叶えるために
この街に息づく
ほんとうの在宅医療のあり方をもとめて
「よだかは、実にみにくい鳥です。」
この一文で序す宮沢賢治の童話「よだかの星」。
現世に疲れたよだかは、独り遥か荒野を目指し星になり、命の光を燃やし続けます。
高齢社会が完成しつつある今、老いや病は本当に
身近なものになってわたくし達の暮らしの中に
浸透してきました。それらが全く不幸で、悲しく、恐ろしいだけだとしたら、
この先には何が待っているのでしょうか。
一方でわたくしは、診療のたびに燦然ときらめく命の輝きを、一人一人の患者さんの中に見つけることが幾度もありました。
みなさんが大切にしていること、ひと。心の支え。
そして診察そのものが我々にとって、
大切な交流の時間になることもあったのです。
不恰好でもいい。
笑われたり、時には知らない誰かに首をひねられてもいい。だけれども、患者さんには少しでも毎日が楽しく、辛いことが少なく、
たった一度の人生を生きるひとりひとりのため、
我々医療者に出来ることは何か―。
こんな風にわたくし達は常に高みを目指して、
この街で情熱を燃やし続けようと思います。
そんな思いからこの診療所の名は決まったのです。
クリニック理念
「降っても散っても愉しく -辛さを知り 希望を探す在宅医療-」
私たちのクリニックは、患者様一人ひとりの辛さに向き合い、生活の場を尊重し、個々の希望を一緒に探す在宅医療を提供します。
医療の専門知識と技術を活かし、住み慣れた環境で安心し納得して過ごせるよう診療いたします。
・基本方針
・ACPに基づく個別対応
全ての患者さんの健康状態や生活環境、社会的資源に合わせた最適な医療サービスを、ACPの実践のもとこれに基づき、患者さんの立場に立って考え、提案し、それぞれのニーズに応えます。
・緩和医療の最適化
全ての患者さんの苦痛緩和とQOLの向上を、最良の緩和医療を持って目指します。
・つながりと信頼を尊重したコミュニケーション
常に患者様とそのご家族の声に耳を傾け、信頼関係を築けるよう努めながら、丁寧で親しみやすい、温かみのある対応を心掛けます。
・個々の立場を尊重し合う地域連携
地域の医療機関やサービス事業所との密な連携を重視し、多職種の様々な価値観を取り入れながら多様なニーズに応えられる最良最善のケアを模索します。
・急変時対応も見据えた継続的なケア
定期的な訪問診療を通して患者さんの健康維持と予後向上に努め、想定される緊急時の対応なども、24時間の連絡体制を基盤とした継続的な診療を通じて患者さん穏やかな生活を守ります。
・自己研鑽
スタッフ一同が常に最新の医療知識と技術を学び続け、質の高い医療サービスの提供に努めます。
私たちの目標は、患者さん1人1人が希望に沿った生活を送れるようになる社会の実現、そして患者さんとご家族さんが少しでも多く、笑顔で穏やかに暮らせる生活を理想に近づけることです。真心を込めた在宅医療を通じて、地域で生きることの大切さを社会に発信し貢献を続けます。