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空の検索で7件の結果が見つかりました。

  • 在宅医療はまだ早い?

    「在宅医療(訪問診療)はまだ早い?」と思っている間に、体調が崩れて入院となり、在宅の準備が追いつかなくなることがあります。 元気が残っているうちに、連絡体制や“何が起きたら連絡か”の線引き、薬や住環境を小さく整えておく——その大切さを書きました。 東風吹かば 匂いおこせよ梅の花 主なしとて 春を忘るな 寒い冬が終わろうとしており 日当たりのいいお宅の庭で 梅の花の季節がやってきました。 さきたての花はかわいらしく匂いも格別です。 ほんの少し窓を開けただけで ふっと匂いが入ってくる。そういう日が増えてきました。 この季節 春の喜びをお家で感じることが出来ることへの憧れは 1000年前も今も変わりません。 どんな状況にあっても いつまでも今の居場所で過ごしたい。 きっと地域の皆さんの同じ願いだと思います。 ⸻ 今日いちばん言いたいこと 「世話になるのは段取りが面倒」「通院よりお金もかかる」「まだ早い」 在宅医療の話をすると よくそう言われます。 その気持ちは とてもよく分かります。 ただ 「まだ早い」 が続いているうちに 身体の調子のほうが 間に合わなくなることが意外と多いのです。 ⸻ 「まだ早い」の間に起きがちなこと 何か病を抱えながら生活されている方、特に進行しやすい病状の方は、 そう言っているうちに 体調が崩れて入院せざるを得なくなってしまうことがある。 そうなると今度は 病院に生活の根っこが生えてしまう。 (病院のリズムに合わせて暮らしが組み替わってしまって   生活能力が心身ともに低下し 今までの生活に戻りたくても戻る準備が追いつかない   ということが起きます。) ここで言いたいのは 入院が悪い という話ではありません。 必要な入院は もちろんあります。 でも 入院してから ゼロから在宅の準備を始めるのは どうしても慌ただしくなります。 進行した病状や介護度に 一からサービスを整え、関係を作っていくことは必要ですが、 それでは複雑で大掛かり、本人もしんどい、家族もしんどい。 決めること、求められる時間とお金が一気に増えます。 その結果 「もうあきらめましょうか ではこのままで」 となって 気づけば 病院の暮らしが長くなってしまうことがあります。 ⸻ 家に根っこをはやす準備 だったら もっと早めに自宅の門扉を 我われにくぐらせてもらって 家に根っこをはやすのはどうでしょう。 大きく何かを変える という話ではなくて、 かかりつけ医とはあなたにとって何なのか。医療や自身の健康と、どう向き合って時間を重ねていくか、を立ち止まって考えてみるだけ。 困りごとが大きくなる前に 小さく整えておく というだけのことです。 それが今までずっと 難しいと思われているのは 必要な手立てや工夫が なかなか広まらず、その手間についての煩わしさの方が みなさんのイメージに定着してしまっているからかもしれません。 在宅医療という言葉が 何か大がかりなことを始めるように聞こえる。 手続きや連絡が増えそう。 家族が大変そう。 そういう印象が先に立つ。ここが いちばんの壁になっている気がします。 でも 実際にやることは わりと地味で 生活に沿ったことです。 今お世話になっている先生に、「手紙一つ書いてほしい」と言って頂き、まず悩みを相談して。 「こんにちわ」と言い合って、おうちで、体と生活を診させて頂く。 「いざという時の見通し」 を 少しずつ、焦らず、作っておく。 それだけで あとがずいぶん違います。 ⸻ 「整える」って 具体的には何をするのか:在宅医療 最初の一歩は だいたいこんなところから始まります。 困った時の連絡を 先に決める 夜間や休日も含めて どこに どの順番で連絡するか。 これが決まるだけで 不安はかなり減ります。 「何が起きたら連絡か」 の線引きを作る 本人も家族も 毎回判断に迷うと疲れます。 一度かかりつけになって頂ければ、いつでも体調の相談に乗ります。 訪問看護さんと連動すれば、自宅で行える治療も沢山あるわけですから、 結果として受診や入院も減りやすくなります。 望まない入院を回避できれば、ずっと自宅で過ごす時間が増えます。 元気でいただけるための工夫を一緒に考える 家の中の動線を見て 転びやすい所を減らす。 寝床とトイレ 段差 照明 手すり。 こういう所は 早めに手を入れるほど 効きます。 薬が増えてきたら 飲み方を整理する 長年愛用してきた常用薬も、見直せば気づかず経験していた副作用による 体調不良を緩和することが出来ます。 ここが整うと 体調も生活も崩れにくくなります。 「一番困りそうなこと」を 一度言葉にする 痛みなのか 息苦しさなのか 食事なのか 眠りなのか。 心と体の辛さについて、一つ一つ、一人一人に答えを必ず一緒に見つけます。 こういうことは 調子が落ちてから慌ててやると 負担が大きい。 でも 元気が残っているうちに 少しだけ手を入れておくと 面倒だったものが 段取りに変わっていきます。 段取りが出来ると 選べる道が増える。 その結果 「入院しかない」 になりにくくなる。 ⸻ 梅の匂いの季節に 春は 待っていれば来ます。 でも 暮らしの選択肢は 待っているだけだと 細くなることがあるのです。 病院に根っこが生える前に 家に根っこをはやす準備を。 “まだ早い”のうちに できることがあります。 少しずつ、暮らしの段取りが整っていきますように。 きっといい春にしましょう。

  • 在宅医療の現場から考える一人暮らし高齢者

    昨年の秋、市の長寿社会課さんが、地域に増えた高齢者の一人暮らし・高齢二人暮らしの世帯の方たちのために、良いガイドブックを作って下さいました。 みなさんが抱えている衣・食・住、医療と介護、冠婚葬祭に関する悩み。 それらをみなさんが読みやすく分かりやすい字の大きさや配置、文字数でまとめて頂いています。とてもよい仕上がりだと思いました。 私たちも、在宅医療の中で、お一人きりで暮らす、お二人だけで暮らす、高齢者の診療を任せて頂くことが、少なくありません。 老いや病を抱えながら毎日を送ることの、難しさや苦労は、計り知れません。 あるいは一方で、そこに暮らす喜びや今後への思いなども、その胸のうちを敢えてお伺いしなければ、見えてきません。 みなさん様々な思いを抱えておられます。 悩むこと、悩んでいたことそのものを忘れてしまうこと。 きちんとやりたいのに思考がぐちゃぐちゃになってしまったり、体が思うようにいかなくなったり。そんな中で誰かの手を借りようと思い立って下さったことに、頭が下がります。 老いても人生が続いていくとしたら。 誰かの目と手を借りるために、住まいをどうするのか、集合住宅にいつ、どのように入るのか。 あるいは入らないでいられる、なんてことが、あるのでしょうか。 生活の選択肢について、よくお尋ね頂くことがありますが、私は「街に出て色々調べてみましょうか」と今は思っています。 逆に、私は行政や福祉の方に、お伺いしたいのです。 今後高齢化がますます進むこの街で、私たちはどのように老いて、どのように人生を全うすることができるでしょうか。 私たちには、どんな選択肢があるのでしょうか。 医療は必死で傍らに立ちます。今年はみなさんの栄養状態を諦めず見極め、積極的に体力を維持するための栄養の手立てについて、もっと考えて行こうと思い立ちました。 自分の脚で立つ、手で食べる。そうでなくても、食べさせてもらってしっかり噛んで飲み込むことにおいて、日々の栄養を見直し筋肉のやせを防ぐことがとても重要な治療だからです。 しかしそうは言っても、経年変化の中でいつか、誰かの手を借りなければ生きていくことが出来なくなる日が、来てしまうことをどうしようもないかもしれません。 転倒や骨折をきっかけに、介護が必要になることもあります。 そんな時私たちが独りであるとしたら、どんな選択肢があるのでしょうか。 もうこれからは、立場や職種を超えて、みんなでこの街の選択肢を増やす時期に来ていると思います。 誰かだけの利益や、都合なんかにとらわれず、みんなが一緒に安心して年を取って行けるように、医療は、介護は、行政は、そして自分たち個人は、どこに舵を切って行けばいいのかを、誰か一人の悩みにせずに、みんなで考える時代がやってきたのです。 認知症になったら、歩けなくなったら。 がんになったら、難病になったら―……。 それでも望んだ場所で生活を続けるために、私たちに今から何が出来るのかな。 そんな視点がもっと地域に増えれば、願いをもっともっと諦めない意思決定支援がきっと叶います。 患者さん1人1人の願いに医療者は聞き耳を傾けますが、その選択肢を提供するのは、決して医療者だけではありません。 社会の仕組み、街の在り方、皆さんの考え方。それらに着目しながら「私たちの住む町のこと」を、みんなで一緒に俯瞰し、考えることができれば、私たちの老後は明るいのではないでしょうか。 独りぼっちでも、病んでいても、老いていても、そして歩けなくても、 自分の好きな居場所で、安心して生きていける町。そんな街に住みたくはありませんか。 いつかどこかでみんなで話し合いませんか。

  • 市民公開講座にて講演いたします。

    このたび、鳥取大学医学部にて開催される 「医療リテラシー 市民公開講座 ―限りある医療資源をみんなで守ろう―」 において、講演させていただくことになりました。 本講座では、「持続可能な医療のために私たちができること」をテーマに、地域の皆さまとともに医療の未来を考える機会が設けられています。 私は、 「かかりつけ医を持つことの大切さ」 についてお話しいたします。 日頃から信頼できる医師とつながりを持つことで、みなさんにどのようないいことが生まれるのでしょう。 そしてなぜ今、私たちは行動しなければいけないのでしょう。 安心して暮らせるための医療を守っていくために、私たち一人一人に、実はできることがあるんです。 分かりやすくお話しできるよう努めますので、どなた様もぜひ、足を運んでみてください。 当日は、救急車・消防車の展示、フレイルチェック、BLS講習会など、楽しみながら医療を学べる企画も多数予定されています。どうぞお楽しみに。 日時 :2025年11月8日(土)14:00〜15:50(開場13:30) 会場 :鳥取大学医学部 記念講堂 定員 :250名(事前申込制) 地域の皆さまのご参加を心よりお待ちしております。詳細・お申込みは、お電話・下記のチラシまたはQRコードよりお願いいたします。 申し込み・お問い合わせ先 鳥取大学医学部附属病院 広報・企画戦略センター  TEL  0859-38-7039

  • 【院長不在のお知らせ】

    院長不在のお知らせ 2025年7月3日(木)の夜間から7月5日(土)の夕方まで、院長が日本緩和医療学会参加のため不在となります。期間中は非常勤医師が対応いたします。皆様にはご不便をおかけいたしますが、何卒ご理解のほどお願い申し上げます。

  • 在宅医療は本当に“やめた方がいい”のか?

    はじめに――「やめた方がいい」と言われたときの迷い 在宅医療を選ぶとき、不安を抱かれる方は少なくありません。 地域に「孤立化」「高齢化」「貧困化」が進む今、療養のイメージに付きまとう負担の多さに、躊躇される方は増えています。 特に、信頼しているどなたかから「やめた方がいい」「うちは最悪だった」という経験談を聞かされたとき、その言葉は頭から離れなくなります。 あるご家族もそうでした。お父さんの病状が進行し、病院から「これからはご自宅で過ごす選択肢を考えましょう」と提案されたとき、当院をご紹介いただいたものの、ご家族は深く迷われていました。 「本当に家で看られるんでしょうか」「何かあったとき、すぐ来てもらえるんですか?」「父が苦しむようなことになったらどうしたら……」 その迷いは、医療に関わる者として、決して軽く受け取ることはできませんでした。 在宅医療をためらうご家族の不安に寄り添って 不安と緊張に包まれて、それでもお父さんの希望に沿って自宅退院を許可して下さったご家族さんに、初回の訪問で、私たちは丁寧に心情を聞き取り、不安をお伺いし、厳しい予後を踏まえて考えたい症状緩和と緊急時の体制、ご家族の役割などを、包み隠さずお伝えしました。 「不安があって当然です。まずは一緒に、お父さんのご様子を見てみましょう。何かあっても、必ず私たちが対応します」そう言って、関わりが始まりました。 住み慣れた自宅で再び取り戻した「生きる力」 ご家族は最初、介護の一つひとつに緊張されていました。状況を変えてくださったのはご本人でした。自宅に帰れたことを本当に喜んでくださり、また今まで通り暮らせるようにと、奮闘を始められたのです。 「柿をもっと食わせろ」「お粥じゃなくてごはんだ」と食事にも意欲的に注文され、生きる活力が戻ってきたようでした。住み慣れた自宅に帰って活気づくお父さんを見て、娘さんも「元気になってくれてよかった」と喜んでくださいました。 その方の選んだ場所で過ごし、暮らしを立てること。それが生きる力を引き出すことにつながることを、身をもって大観されているようでした。 ご本人も医療者に打ち解け、表情が少しずつ柔らかくなり、ベッドサイドに笑い声が戻ってくる頃、愉しい時間が流れていました。病院では決して勝ち得ることのできなかった、至高の時間でした。 ご本人の意思が導いた、かけがえのない時間 そして、最期の日。ご本人はご家族に囲まれながら、静かに息を引き取られました。その日は、まるで季節の変わり目のように、穏やかで、静かな一日でした。 退院後も、ご本人は「最後までトイレに行きたい」と、毎日懸命に歩かれていました。その努力が体に負担となり、心不全が再燃。利尿剤の注射が続く日々がありました。それでも、「食べたい」と娘さんに料理を頼まれるほど、生きる意志は衰えず、ご家族との暮らしを大切にされていました。 ご家族は、目の前で進んでいく病状に戸惑いながらも、「どこにいても病状は進むのだということ」「いま・ここで、自分らしく納得のいく時間を過ごせていること」この二つを、私たちとの対話の中で理解してくださり、ご自身を責めることなく、胸を張って介護に向き合ってくださいました。 その冬、ご家族で開かれた小さなクリスマスパーティ。体重も少しずつ戻り、苦しさを抱えながらも言葉を交わし合った年越しの夜。点滴を外して迎えた新しい年のはじまり。どれも、ご本人とご家族にとって、かけがえのない記憶となりました。 ある日の診療の終わり、娘さんが私にそっと言葉をかけてくださいました。 「先生、本当にお願いしてよかったです。あんなに迷って、“やめた方がいい”という言葉に引っ張られそうになったけど……やっぱり、父の思うように、自宅に帰って来れてよかったです。」 「やめた方がいい」と言われたけれど選んでよかったという声 在宅医療には、家族に負担を強いるという否定的な意見が存在します。それもまた現実ですし、すべてのケースが理想通りにいくわけではありません。けれど、私たちは医療者として、目の前の患者さん一人ひとりの人生に、真剣に向き合うことを忘れずにいたいと思っています。 人生は、一度しか選べません。病状の悪化した方々にとって、自身の過ごす場所を選ぶことは、最後に残された最大の権利であり、自分らしさを取り戻せるチャンスだと考えます。 誰もが自宅を目指して闘病することが出来たら。どんな状態でも自分の居場所を尊重してもらえるという安心感、そこで過ごす喜びは、何ものにも代えがたいものです。 誰かの経験が、「やめた方がいい」と語られることもある。けれど、「選んで本当によかった」と語ってくださる方々もおられます。その違いを生むのは、患者さん、ご家族、そして医療者の「関わる姿勢」だと、私は思います。 在宅医療を広げるために――「麦の種」の取り組み 当院では今後、「麦の種」と称して、在宅医療の体験談を集め、みなさんのもとにお届けする活動を本格化させたいと考えています。 一粒の麦の種が大地に根付き、穂を付けたら、その周りに沢山の芽吹きが出来ます。みなさんの「よかった」という声が、もっとたくさんの方に届けられたら、「よかった」と言ってもらえる素敵な思い出を、もっと増やすことが出来たらどんなにいいでしょう。 自宅で過ごすことを諦めない仲間たちを、もっと増やせるように、私たちの情熱を知って頂けるようなお話を続けていきたいと思います。 おわりに――悩んでいる今こそ、大切な選択を見つめて もし今、在宅医療を前に迷われている方がいらっしゃれば——どうか、誰かの言葉だけで決めず、その大切な選択は、患者さんにゆだねてみてください。そして悔いのない話し合いと、ご自身たちの思いと希望を大切にされてください。 私たちは在宅チームとして、その思いを支える力になれるよう、誠実に関わってまいります。

  • これからの季節、脱水症にご注意ください。

    日ごとに気温や湿度が高まり、体調管理が難しくなる季節を迎えつつあります。 とくにご高齢の方は、のどの渇きを感じにくくなったり、体内の水分が気づかないうちに失われてしまうことがあります。 脱水は、ご本人が気づきにくいこともあるため、まわりの方のさりげない気配りが大切です。 以下のような工夫が、脱水の予防につながります: 暑さを無理に我慢せず、適切に冷房を使用して室温を調整する 一度にたくさん飲むよりも、少しずつ、こまめな水分補給を心がける スープや果物など、食事からの水分も意識して摂る 利尿作用のある飲み物(アルコールや濃いお茶など)の取りすぎに注意する 尿の量や色、普段と違う疲れやすさなど、小さな変化にも気づけるよう心がける 脱水は、倦怠感、食欲の低下、ふらつきなど、体のさまざまな不調として現れることがあります。「なんとなく元気がない」「少し様子が違うかも」と感じたときは、どうぞ遠慮なく当院までご相談ください。 これからの季節も、皆さまが穏やかに、安心してお過ごしいただけるよう、私たちも日々努めてまいります。

  • Webサイトをリニューアルしました。

    このたび、当院ではWebサイトをリニューアルいたしましたので、お知らせいたします。 皆さまにとって、より見やすく、快適にご利用いただけるよう、デザインや構成の見直しを行い、情報の整理と充実を図りました。 主なリニューアル内容は以下の通りです: スマートフォンやタブレットでも快適に閲覧できるレスポンシブデザインへの対応 在宅医療に関する情報ページの拡充 医師紹介および診療体制に関する情報をより詳細に掲載 フッターに主要コンテンツへのリンクを整理し、必要な情報へアクセスしやすくいたしました 従来よりご利用いただいております「よくあるご質問(FAQ)」ページも、デザインを調整し、より見やすくなっております。 今後も、患者さまやご家族の皆さまに信頼していただけるよう、わかりやすく正確な情報の発信に努めてまいります。 引き続き、当院の在宅医療にご理解とご支援を賜りますよう、心よりお願い申し上げます。

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